ベトナムをはじめ、タイやシンガポール、カンボジアなどの”東南アジア”圏で圧倒的な支持と知名度を得ている、極東のBEAT MAKERことシンガー/ベーシストのRAYJI。
ここ数年は、完全に海外に視点を向けて活動していたRAYJIだったが、「生まれ育った日本から世界へ向けて、”アジア圏唯一無二のSLAP BASS/SINGER”として発信してこそ、真の意味で世界と戦える」と判断した。作品も、毎年コンスタントにリリースしてきたとはいえ、改めて、日本の音楽ファンもターゲットに据えて作り上げたのが、今年7月に発売したEP『4K.』だった。RAYJIの頭の中では、すでに次の作品の構想も固まっているそうだ。
もちろん、以前から国内にも熱心なRAYJIファンはいるが、改めて「RAYJIの魅力を多くの人に知らしめてやる」という意識を持って、彼は1本の公演を企画した。それが10月22日にSHIBUYA DESEOで行った『RAYJI ワンマンライブ ‘4K.’』だった。ここからは、サポート・ドラマーにFUMIYA(from Unlucky Morpheus)を迎えた当日の公演の模様を、ここに刻みたい。

暗くなった場内へハイトーンの歌声を高らかに響かせながら、RAYJIがミドルチューンの『The hill when I can see the sun』を歌い奏で始めた。幕が開いたその先には、携えたベースを勢いよく刻みながら、FUMIYAの叩き出すドラムのビートとシンクロするように身体を揺らし、歌い演奏をするRAYJIの姿があった。切れのあるビートを背中に感じながら、気持ちを奮い立たせて歌い、ベースを唸らせるRAYJIの姿が、強烈なインパクトを放って目に飛び込んできた。沸き立つ思いのままに雄々しく、気高い姿でRAYJIは歌い、身体を揺らす音の衝撃を観客たちに与えていく。
RAYJIが叩き出す超速で爆走するようなスラップベースが跳ねたリズムを刻むのを合図に、『Euclid Ave. 2023』へ。RAYJIはドラムのビートと寄り添いながらも、高速でスラッピングした演奏を叩きつけ、観客たちの身体を揺さぶる衝撃を与えていった。ときに野太いロングトーンのベース音も響かせ、RAYJIは終始、音を激しく唸らせた攻撃性満載のスラップベースの演奏と高ぶる歌声を場内に響かせ、観客たちの身体を揺らし続ける。
先の曲も跳ねた暴走ダンスチューンだったが、続く『Dance With Me』も、跳ねたビートの上で、RAYJIが「Boogie woogie,beauty!」と煽るように歌いかける、ファンキーでエレクトロなダンスナンバーだ。この曲でRAYJIはマイクを手に、軽快なビートに乗せて「Break it down! Boogie woogie,beauty!」と甘く妖艶な声で歌いながら、手を高く掲げて身体を揺らし続ける観客たちを、頭がハイになってぶっ飛ぶようなダンス天国へと連れ出した。RAYJIが「Boogie woogie,beauty!」と歌うたびに、甘い挑発とビートに乗って、意識も身体もトリップしていくようだ。
次にぶち込んだのが、7月に配信リリースした最新ナンバーの『4K.』だ。スケール大きく壮麗なサウンドでこの空間を包み込んだうえで、RAYJIは観客たちのクラップもビートに加えて、高速で跳ね続けるスラップ奏法をぶち噛ました。走るスリリングなビートの上で高速ラップが飛び交えば、サビではハイトーンボイスも巧みに用いて、胸を揺さぶるメロディアスな歌と跳ねた演奏で観客たちのハートをつかみ、身体を激しくシェイクさせていった。『4K.』は、キャッチーでつかみがありながら、とても変態チックなベースの演奏と展開の激しい楽曲構成が刺激的なメロいアップチューンだ。この曲、世界の人たちのハートをがっちりとつかみそうだ。

「HANDS UP!!」の声を合図に叩き付けたのが、『The Pact』だ。この曲でもRAYJIは、冒頭からベースの音を唸らせ、歌声と重ね合うように、高速で跳ねたビートを繰り出していった。気持ちも姿勢も前のめりになり、観客たちを攻めるように歌う姿も強烈なインパクトを与える。高速で繰り出すフレーズの一つひとつが感情を揺さぶれば、ときに、ロングトーンの重い音も響かせて意識を酩酊させる。途中にFUMIYAのドラムソロも加えつつ、RAYJIは感情を剥き出しにした姿で音の礫を次々と剛速球で投げ続け、観客たちの意識の螺子を狂わせていった。
アタックの強い歌声も印象的な『Rebels』では、スリリングな演奏の中に、高揚したアッパーでダンサブルな衝撃も交えれば、気持ちを高揚させる、つかみのある歌を次々と繰り出してきた。軽快に跳ねたビートの上で、みずからの感情も跳ねさせ、彼はマイクを強く握りしめては、高ぶる感情を、ファンキーかつ激烈でエモーショナルな歌と演奏に乗せて伝えてきた。この曲、RAYJIの感情が高ぶり続ける限り、歌声も演奏も強烈に弾け続ける。まさに、爆熱したエモチューンだ。
そこからスリリングな空気を放つ、鋭利な演奏が冴え渡る『Tokyo Knife』に繋がる展開が、気持ちを騒がせた。刺激的な演奏に、つかみを持ったキャッチーな歌が絡んでくるからこそ、歌と演奏に一気に引き込まれていく。この曲には、海外をメインに活動する中、日本に帰りたくても帰れない、そんな彼の心模様が綴られている。感情を引き裂くような思いが、一音一音、身体を引き裂くような衝撃を持つ演奏になって襲いかかる。身体も心も、RAYJIの尖った感情のナイフにグサグサと突き刺されたような気持ちだ。フロアには、その衝撃に意識が張り付けられたように、彼の姿に見入っている人たちがあちこちにいたのも印象的だった。

初のMCでは、楽しんでいることをRAYJIは口にしていた。
ここで、来年1月にC/W曲としてリリースを予定している、新曲の『Losing Face』を初披露してくれた。RAYJIはこの曲に、亡き父親への思いを刻んでいる。『Losing Face』では、歌詞に込めたRAYJIなりの反骨心や揺るがない生きざまを、応援してくれる仲間と旅立った父へしっかりと伝えたくて、ベースを置き、歌うことに専念していた。『Losing Face』、美しくてスケールの大きい演奏に乗せて、RAYJI自身がゴスペルシンガーのように歌い上げる、躍動したリズムも印象的な楽曲だ。両手でマイクをぎゅっと握りしめたRAYJIが、際立つビートの上で早口で、思いを詰め込んだ言葉の数々を天に解き放つように歌っていた。壮大さの中にソリッドさも忍ばせた楽曲の上で、RAYJIは強固な意志と生きざまを刻んだ歌詞を、ときにハイトーンも駆使しながら、胸を揺さぶるハートフルな歌声で響かせる。なんて心を揺さぶり、涙を誘う楽曲だろう。サビの歌は、まるでゴスペルのようだ。後半には、RAYJIに向けてフロア中でクラップも起きていた。一緒にクラップをしながらシンガロングしたくなる…いや、合唱したくなるような、ライブにもいい彩りを与える楽曲になりそうだ。強いて言うなら、RAYJI流のゴスペルロックというところか…。

そこから、RAYJIなりのサウンド・スタイルに再構築したAviciiのカバー曲『Wake me up』へ。メロディアスなEDMナンバーという理由もあるのか、そのエモい衝撃に触れ、観客たちがフロアのあちこちで踊り出した。解放感を持った心地よく跳ねた演奏の上で、RAYJIがエモくメロい歌を次々と繰り出せば、「MAKE SOME NOISE!」の言葉を合図にベースを唸らせ、この場をCLUBのようなダンス空間に染め上げていった。なんて最高にアッパーでエレクトロな衝撃を持った楽曲だろう。
そのうえで、未来へ向けたみずからの生きざまを刻んだ歌を観客たちへぶつけるように、ファンキーでソウルフル、かつ、エレクトロなサウンドにロックの衝撃をミックスアップした『Behind the mask』を歌い奏で、観客たちの気持ちも身体もRAYJIはさらに大きく横揺れさせていった。彼自身がファンキーなグルーヴの申し子のような存在だ。巧みに転調し、さまざまな表情を描きながら、この曲でもRAYJIはダンスの魔法を振りかけ、躍動するビートの魔力で、観客たちの心も身体も揺らしていった。
そこへ、ふたたびスラップベースとシンクロしながら、RAYJIは強烈なラップを繰り出すようにビートを携えた歌を次々と繰り出した。『No one…』を通して彼は、これまで以上に尖ったロックな衝撃を持った歌と演奏で身体を突き刺してきた。RAYJIとドラムのFUMIYAが繰り出す一音一打が、とにかく強烈だ。しかも、2人とも切れ味鋭いビートを速射砲のように次々と高速で叩き付ける。強烈に尖った歌と演奏が容赦なく襲いかかる。高揚したRAYJIの歌声が気持ちを煽り立てる。2人のBEAT MASTERが生み出すグルーヴが次第に大きくなるたびに、ロックな衝撃のうねりに観客たちもすっかり飲み込まれていた。なんてぶっ飛んだ、刺々しいロックなグルーヴだ!!

華やかでダンサブルなエレクトロ系のSEに乗せて、フロア中で起きたクラップ。RAYJIが観客たちの手をHANDS UPさせた。後半へとつなぐ強烈なブリッジ曲『Get Ready』を通してRAYJIは、超絶ファンキーでダンサブルなグルーヴミュージックを生み出し、場内にずっとクラップを鳴らす景色を作り上げていった。RAYJIの繰り出す跳ねたビートが、観客たちの身体をずっと揺さぶり続ける。横ノリのグルーヴも心地よいが、そのうえでビートとシンクロするように歌うRAYJIのメロい歌声も、しっかりとビートを作りあげていた。メロディアスなのに気持ちを揺らすエレクトロな刺激をぶち噛ますRAYJI。だからフロアは、ずっとHANDS UPしながら騒ぐ人たちであふれていた。
続くEDMナンバーの『We are SAMURAI』でRAYJIは、両手でマイクをガシッと握りしめながら、エモく言葉を吐き出すように歌っていた。歌で気持ちを跳ねさせるといえばいいだろうか、重厚かつ華やかなエレクトロサウンドに乗せたエモーショナルな歌で、RAYJIは観客たちの感情を揺さぶっていった。そこへベースの演奏も加わったとたん、目の前には、雄大な景観を描くエレクトロな世界が広がっていた。そのうえで刺々しい演奏も示しつつ、でもRAYJIは、終始、強烈なメッセージを持った歌で、観客たちの意識をあえてメロウな歌声で煽りながら、フロア中に無数の手が大きく揺れる景色を作り上げていった。
これまでの表情を塗り替えるように、RAYJIは、スケール大きく雄大ながらもメロウなバラードの『TATTOO』をハートフルな声で歌ってきた。激しく身体を揺さぶる跳ねたグルーヴロックもRAYJIの魅力だが、RAYJIファンの間では、胸を揺さぶるバラード『TATTOO』の支持も、とても高い。愛と平和のメッセンジャーであるRAYJIらしく、 一人ひとりの心にしっかりと思いを伝えるように、彼は歌っていた。この曲ではベースを置き,マイクを強く握りしめ、言葉の一言ひと言を命の種にして、その種を一人ひとりの心に植え付け、芽吹かせようと歌っていた。深い思いを抱いた歌声は、確かに心を震わせ、気持ちを動かした。その歌声が、心を優しく抱きしめていった。
MCでも「ホントに楽しかった」「やってよかった」「今日が一番楽しかった」と、RAYJIは口にしていた。ここで、この日のライブの模様を12月頃に配信すること。来年1月に新曲をリリースする予定であること。次のライブをRAYJIの誕生日が近い2027年2月24日に、Uz:MEと一緒に新宿WILD SIDE TOKYOで行うことを伝えてくれた。

ライブも後半へ。続く『The Universe』は、「RAYJIってこういう曲だよね」という印象をアジア圏の人たちに強烈に植えつけた、海外で最初に支持を得た楽曲だ。とても派手で華やかな、エレクトロなサウンドの上でスラップベースの音が冴え渡る、高揚感を満載したアッパーな楽曲だ。重厚なサウンドの上にスラッピングしたベースの演奏と、抑揚した歌声が終始絡み合う。この曲でもRAYJI自身がエレクトロなダンスミュージックに高揚感を与えるBEAT MASTERと化し、歌声を響かせ、観客たちの騒ぐ感情のレベルをぐんぐんと上げ続けていった。だから観客たちも、気持ちが騒ぐままに身体を揺らし続けていた。RAYJIが繰り出したダンスミュージックの衝撃が、観客たちを、ここではない世界へと連れ出し、意識をハイに導いていく。そこへ…。
最狂に跳ねたビートが炸裂した。SHAD ADとのコラボ曲『Face The Music』でもRAYJIは、跳ねる強靱なディスコビートの上で気持ちを解き放ち、自由奔放に歌声を響かせ、観客たちの感情の螺子をぶっ壊し、拳を振り上げて騒ぎ、身体を大きく揺らす姿へ染め上げていった。強靱なディスコビートが、とにかく身体を跳ねさせる。RAYJIの歌と演奏がこの空間を支配する指揮者になって、この場に集まった人たちが心に抱えた闇を、すべて強靱な歌とビートで解き放っていった。誰もが、ぶっ太い音が鳴り響くスペイシーなディスコワールドの中で踊り狂っていた。そして、誰もがそれを欲しがっていた。
最後にRAYJIがぶち噛ましたのが、『YOU DO YOU』だ。「最後、騒いで帰ろうぜ」と煽る言葉通り、RAYJIは高速のラップとスラップベースの演奏をシンクロさせながら、観客たちの意識を、ここではない世界へとかっ飛ばしていった。世界中で熱狂を生み出してきたこの曲が、この日も日本のライブハウスの中に、熱狂という景色を描き出していた。気持ちが騒ぐのなら、RAYJIと一緒に「JUST DO YOU」と叫べばいい。その言葉が、すべての感情を解き放つ魔法の言葉となり、醒めない熱狂の中にずっと巻き込み続けてくれる。RAYJIは最後の最後まで、ぶっ飛んだHYPER BEATなDANCE WORLDをこの場に作り続け、観客たちの気持ちをハイにしていった。世界中(主にアジア圏)をスラップベースとアッパーな歌声で掻き回し、ハイに導いていく最強のBEAT MASTERであり、最狂のDANCE ROCKを生み出すRAYJIらしい、「これこそが国際基準だ」というライブを見せてくれた。世の中よ、その衝撃に早く気づきやがれ!!

最後にRAYJIは、こう語っていた。「ライブってこうだなと思い出させてくれました。どんどん進化していっているけど、もっとすごい奴になるので、目の前で見守っていてほしいです。これからもいっぱい甘えますし、甘えさせていただこうと思います」と。
場内が明るくなっても止まないアンコールの声。本当にこの日は、アンコール曲をRAYJIは用意していなかった。彼自身の中では、本編の流れを通してライブを完結させていた。それでも、場内からRAYJIを求める声が鳴りやまなかったことから、本当に予定外のアンコールを行うことになった。しかも、観客たちから『4K.』を求める声が上がっていた。RAYJIは、「なにを聴きたい、ただし『4K.』以外でね」と言っていたにもかかわらず、観客たちが強烈に『4K.』を求めたことから、RAYJIは仕方ないなという顔をしつつも演奏を始める。観客たちは熱狂を持って、繰り出された『4K.』に熱狂していった。『『4K.』は、RAYJIの持ち味であるスラップベース奏者としての実力や魅力と、メロディメーカーRAYJIとしての両面を、3分半の中に濃縮した楽曲だ。だからこそ観客たちも、思いきり顔をくしゃくしゃにして熱狂しながら、RAYJIの繰り出すBEATの魔法に酔いしれ、熱狂の世界へとトリップし、またしても恍惚に溺れていった。
これが世界の常識になる。そう言いたくなるほどの衝撃をRAYJIはしっかりと与え、訪れた人たちの心に刻み込んでいった。
PHOTO: 永澤翔
TEXT:長澤智典
INFORMATION
1/15 Uz:ME OneManLive にGuest出演
2/24 RAYJI x Uz:ME 2man event
セットリスト
『The hill when I can see the sun』
『Euclid Ave. 2023』
『Dance With Me』
『4K.』
『The Pact』
『Rebels』
『Tokyo Knife』
MC
『Losing Face』
『Wake me up』
『Behind the mask』
『No one…』
SE
『Get Ready』
『We are SAMURAI』
『TATTOO』
MC
『The Universe』
『Face The Music』
『YOU DO YOU』
SNS
https://x.com/RAYJI_OFFICIAL
https://www.instagram.com/rayji_official/
https://www.youtube.com/@rayji5947








