七夕に配信ライブも決定。12年の時を駆け抜けた、Rickyのソロ活動12周年記念公演!!

2021年4月3日(土)に、Ricky(DASEIN)が渋谷REXを舞台に「Rickyソロデビュー12周年記念☆配信ワンマンLIVE 2021「THE☆ANNIVERSARI☆CKY」~春めぐり ソロもそぞろに 十二年~」を行なった。当日の模様を、ここにお伝えしたい。

 この日は、バンドスタイルでの演奏。エレクトロ+生演奏というスタイルは、Rickyの歌声やパフォーマンス。何より、彼自身が生き生きとした姿を示せるスタイル。
ライブは、美しくも壮麗でアンビエンスな音色が波紋のように広がるデジタル演奏の上で、同じく美しく透明な声を響かせ歌ったソロデビュー曲「唯我独SONG」から幕を開けた。心を優しく、でも妖しくも魅了する演奏の上で、Rickyは音の波に声を乗せ優しく運ぶように歌っていた。実力派ヴォーカリストとしての素養を示しながら、Rickyのライブはゆっくりと一夜の物語を綴りだした。「唯我独SONG」時代の衣装姿というのも、嬉しい見どころだ。


 流れだしたドラムンベースの音を合図に、ここからはバンド編成でのライブに。その音色は次第にRickyの最新モード曲の「キミリテラシー」へと変化。配信ライブというスタイルを活かした演出を施してゆくように、画面上には文字や文様が映し出されてゆく。エレクトロと猛々しい生演奏とをミックスし、思いきりディレイのかかったライブはエレクトロでカオスな音を示していた。トリップするような表現?いや、これはまさに耳を壊すエレクトロな音の洪水だ。
 続く「人の振り見て我がREFRECTION」では、より生々しい演奏を強調。Ricky自身がカメラの先で見入る人たちを挑発するように歌っていた。朗々と、雄々しく歌いあげるRickyの歌声へ、演奏陣が華やかな色を描き加えてゆく。バンド陣はとても生々しいのに、そこを彩る同期の要素が、楽曲にCLUBでライブを楽しむようなトリップ感を与えていた。
 「さぁ,自分の人生のハンドルを握ろうぜ」。演奏は止まることなく「洗脳ビリーヴァー」へ。疾走する演奏の中、強烈なキックビートが音の風となってせまる。Ricky自体は雄々しく攻める姿勢を軸に据えながらも、抑揚を持った感情的な歌声を響かせていた。その歌声に、心がずっと惹かれていった。
 「少しでもみなさんの心が晴れますように」と語ったRickyの言葉を受け、心地好く跳ねるような音の雨に乗せ、Rickyは初期ナンバー「雨のスパイラル」を歌いだした。優しく温かな歌声で、愛おしい人を抱きしめるように歌いあげるRickyの歌声が、心を温めてくれた。タオルを手に、ときに頭上高く振りながら、見ている人たちと想いを交わしあう。彼自身の温かい心模様が朗々とした真っ直ぐな歌声やパフォーマンスからしっかり伝わってきたのも嬉しかった。この時点でRickyは、楽曲を通し12年前と現在を行き来しながら。でも、時の変化を感じさせない、つねに最先端のスタイルを観ている人たちに提示していた。


 それまでの躍動的な姿勢からふたたび色を塗り替えるように、アンビエンスな音に乗せて届けたのが「流れ星みつけたその夜に」。「君が幸せでありますように」「僕が幸せでありますように」「みんなが幸せでありますように」「ずっと、ずっと」と語る言葉に深いリバーブをかけ、Rickyは幻想的な世界観を作り出していた。壮麗な音の絨毯へ、Rickyが熱を持った歌声で際立つ表情を描いてゆく。時が止まったような感覚へ陥るくらい、幻想的な世界へ、心も、視線も惹かれていた。

 ふたたびライブは、バンドスタイルへ。次のブロックでは、美しくもメロウな「闇の世界-Light to Light-」からスタート。想いを馳せるように歌いあげるRickyの歌声に優しく。でも、熱を込めた旋律の数々を重ねてゆく演奏陣。その音を幻想的かつシンフォニックなデジタル音が包み込む。とても幻惑的だ。不思議な異境の地へと迷い込みながらも、温かい歌声に心癒されてゆくような愛おしい感覚を覚えていた。熱唱するRickyの歌声とシンクロするように泣き響くギターの旋律との重なる様が、とても胸を熱くさせた。
 環境を破壊するように、ピアノが聞き手の感情を不安へ陥れる不協和音を響かせた。そこへノイジックなシンセ音が塗り重なるのを合図に、黒い感情が渦巻く奈落へ聞いている人たちを落とすように「BLACK ANT」へ。不安を掻き立てる演奏の上で、Rickyは確かな意志を持った歌声を通し、闇を照らす一筋の光のような様を示してゆく。演奏が進むごとに、Rickyの歌声が強い意志を持った声として胸を貫いていった。彼の歌声が、惑う心を導く確かな道標にも感じていた。まさに、歌い手Rickyの魅力と実力をたっぷり楽しめるパフォーマンスだ。

 さぁ、ここからはRicky流のダンスタイムだ。心地好く跳ねたファンキーな演奏が、身体を揺らしだす。演奏陣が大きな音のうねりを作り上げたうえで、楽曲は「ヨウコソサヨウナラ」へ。画面上には様々なサイケデリックな映像の演出を投影。指にリングライトを付けたRickyが、見ている人たちのハートに火を点けだした。シンフォニックでファンキー、でも生々しく躍動した演奏と歌声が「もっと身体揺らし躍りなよ」「もっともっとはしゃいじまいなよ」と煽り続けていた。Ricky自身もその場で飛び跳ねながら、気持ちを熱く昂らせていた。
 「今日一番格好つける時間がやってまいりました」の言葉を受け、次第にビートが高い唸りを上げだす。凛々しく、攻めるように、Rickyは歌声の牙を剥き出しながら「Hi-Techno-Boy」を歌いだした。次第に感情のアクセルを踏みながら、サビで一気にバースト。デジタルな音が交錯する中、生々しいくらいに感情剥き出しでせまるRickyの姿が、そこにはあった。今にも画面から飛びださんばかりの姿勢で煽る姿も刺激的だ。「躍れー」と叫ぶRickyの声に合わせ、演奏陣が跳ねながら熱い音を繰り出してゆく。見ている人たちの中には、きっとRickyと一緒に飛び跳ねていた人たちもいただろう。


 「孤高のHYPER NEO SOLOIST、Rickyです」の言葉を合図に、もっともっと騒ぐ景色を作り続けようかと煽るように、Rickyは「↑UP←SIDE→DOWN↓」を歌唱。騒ぎたい気持ちを煽る映像の演出が画面上に広がる。Ricky自身は、沸き立つエナジーを思いきりぶつけるように朗々と歌を届けていた。感情のストッパーを壊し、煽るRicky。昂った気持ちのまま、ライブは最後の曲へ。
Rickyは、想いを噛みしめながら「I’m Alive」を朗々と歌いあげていた。Rickyの歌声が楽曲全体を牽引する力となり、ライブ自体にエモーショナルなパワーと、見ている人たちの心を揺さぶる熱を与えてゆく。塞いだ気持ちを緩め、明日へ向かう強い力と勇気を与えてゆく楽曲だ。Rickyの歌声を道標に、心をもっと自由に解き放ちたい。Rickyと一緒に高らかな気持ちでサビを歌いたい。互いの気持ちを繋ぐ歌を、たとえ画面越しであろうとしっかりと繋げたかった。いや、Rickyが伸ばした歌声の手は電波に乗って、心揺さぶる歌としてしっかりと響いていた。タイムラインには、歌声の変わりに歌詞の書き込みが次々と流れていた。たとえ生きた声を届けられなくとも、生きた文字を通して心は通わせられる。繋がり合う喜びを、Rickyはこの日のライブでも伝えてくれた。「目の前には愛するみんながいるから」の歌に触れたときに、グッとくる想いを感じ、笑みを浮かべながらも心は濡れていた。
 
 アンコールは、しっとり舞うような美しく流れるエレピの旋律とストリングスの音色に乗せ、Rickyが今の季節に似合う「春風、吹く日に…」を歌いだし、見ている人たちの心をふたたび鮮やかに彩りだした。言葉のひと言ひと言を心へ響かせるようにRickyは歌っていた。別れと出会いを彩る歌を通し、Rickyは見ている人たちの心へ、別れと出会いの物語を蘇らせてゆく。彼の淡い歌声へ誘われるように心の中に閉まっていた映像を再生、Rickyの歌声を語り部にしながら想い出に浸っていた。

 「覚醒リフレーミング」がSEとして流れだすのに合わせ、ふたたびバンドメンバーがステージへ。ここからまた、見ている人たちを熱狂した姿へ覚醒させるようにRickyは、カラフルなレーザーライト飛び交う舞台の上で、手にしたサイリウムを振りかざし「覚醒リフレーミング」を朗々と歌いだした。とてもおおらかな楽曲だ。スケールあふれた曲の上で、Rickyはオートチューンを用いた歌声を魅力に、見ている人たちを幻惑した異境の世界へ招き入れ、心地好く意識をトリップさせていった。この曲の間中、タイムラインには次々とサイリウム変わりに箸の絵文字が映し出されていたこと伝えておこう。これも今や、Rickyの配信ライブではお馴染みの光景だ。
「ソロデビューして12年。みんなあってのRickyなんで、これからもよろしくお願いします。これからも最高のRicky WORLDを作っていきましょう」。 最後にRickyは、サイリウムを手に「これがRickyの世界だ」と宣言するように、沸き立つ気持ちのまま「R☆MY WORLD」を歌っていた。Rickyの歌声に触れながら、いつの間にか心が歓喜した多幸感に包まれていた。歌が、演奏が進むたびに熱を持った気持ちと幸せな感情がゆっくりと螺旋を描くように上がっていた。一緒に絶頂を覚えてゆくって、きっと今感じている気持ちなのだろう。一緒に気持ちをイカさせてくれたRickyへ、素直に「ありがとう」という言葉を伝えたい。

ライブはまだまだ止まらない。みたび、Rickyがステージへ。Rickyは、ここが自分の居場所だと示すように、雄々しき気持ちを胸に「O.1.O~Only One Ocean~」を歌いあげてゆく。良かったら君も一緒にこの船に乗りながら理想郷を観に行かない?と、Rickyは誘いをかける。「舵を取れ!!」と高らかに歌いながら、見ている人たちの気持ちを大きな船の甲板に招き入れ、一緒に目の前に広がる大海へ力強く漕ぎだす気持ちにと染めあげてくれた。
「一緒にバカ騒ぎしようぜ!!」。最後にRickyは、ハイパーダンスナンバー「ALIEN from TOKYO」を歌いながら、配信を見ている人たちも含めたすべての空間をRicky流のスペーシーなダンスホールに塗り替え、気持ちをはしゃがせていった。
12年という歩みの時間軸を自由に行き来しながら、Rickyとしての本質、アップグレードし続ける姿など、いろんな姿を見せてくれた。そのうえで、最後は「楽しい」という超アゲアゲなライブを描き出し、アニバーサリーのライブをRickyは華やかに締めくくってくれた。


PHOTO:村田征斗
TEXT:長澤智典

★インフォメーション★

2021年7月7日(水) <出演>
 歌唱:Ricky(DASEIN/RIDER CHIPS)
 伴奏:おおくぼけい(アーバンギャルド/雨や雨)
<内容>
DASEIN、RIDER CHIPSのVo:Ricky (通称:りっきめん)と、アーバンギャルド、雨や雨のPiano:おおくぼけい (通称:けいさまん)の二人編成でお届けするアコースティックコンサート。Ricky関連のオリジナル曲や、ジャンル問わずのポピュラー or マニアックなカバー曲などを、歌とピアノというシンプルかつミニマルな合奏でお楽しみください♬
<弐人参客とは>
Rickyとおおくぼけいの「弐人(ににん)」と、参加していただくお客様の「参客(さんきゃく)」で、心地よいコンサートを一緒に作り上げていきたいという想いが込められている。
https://www.chord-stream.com/live2/1kXB594vA2gePYn3qDRd7LY0

2021年4月3日(土)
渋谷REX
セットリスト
「唯我独SONG」
「キミリテラシー」
「人の振り見て我がREFRECTION」
「洗脳ビリーヴァー」
「雨のスパイラル」
「流れ星みつけたその夜に」
「闇の世界-Light to Light-」
「BLACK ANT」
「ヨウコソサヨウナラ」
「Hi-Techno-Boy」
「↑UP←SIDE→DOWN↓」 (FULL BAND) 
「I’m Alive」
-ENCORE.1-
「春風、吹く日に…」
「覚醒リフレーミング」
「R☆MY WORLD」
-ENCORE.2-
「O.1.O~Only One Ocean~」
「ALIEN from TOKYO」

DASEIN オフィシャルサイト
http://dasein-offical.com
DASEIN twitter
https://twitter.com/dasein_555

Ricky オフィシャルサイト
http://hyperneosoloist.com/ricky/
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