CHERRY GIRLS PROJECTに新メンバー2人がサプライズ加入!

CHERRY GIRLS PROJECTに実力派の新メンバーが加入

7月末にメンバー2人が卒業したCHERRY GIRLS PROJECT。だが、翌8月1日に出演したライブで、さっそく新メンバー2人が予告なしでお披露目。初めから先輩3人と溶け込んだパフォーマンスを見せた。新たな5人体制の幕開けとなった、この渋谷Malcolmでのステージをレポートする。

Text/斉藤貴志

2人が卒業して“クセの強い3人組”に?

 後輩グループ・アンフレディアの定期公演『恋の際ツーマンスペシャル』にゲストとして出演したCHERRY GIRLS PROJECT。前日に真志取みらい、九瀬いむの2人が送別会をもって活動を終了したばかり。6月のメジャーデビューから、期せずして波乱の展開が続く中、新たなスタートを切るステージに、能守由逢、来瞳舞夢、真汐里緒と入ってくる。

 顔見せのナンバーは「アンチエーター」。サイドステップから大きく手を回す振りが印象的で、行き場のない葛藤をたたみ込んでいく。この曲が発表された2019年も来瞳らの3人体制ではあったが、近年のチェリガからはマイナス2人は大きな変化に映った。鋭い目線でキビキビ踊ってラップも熱く、パワーダウンは感じさせないものの、見慣れない違和感はあった。

「クセの強い3人組になってしまいました。うるさいのとヤバいのだけ残っちゃったから(笑)」(来瞳)

「ヤバいの? どこに?」(能守)

「自覚していない。一番ヤバいパターンだ(笑)」(来瞳)

 そんなやり取りで笑わせつつ、能守は「この3人は声質が似てるんですけど、それぞれ個性を出していけるように頑張りたいと思います」とも。真汐は「一番かわいいポジションに昇格しました(笑)」と話す一方で、「こんなに歌割りをいただく場所にいるのは正直不安です」とも漏らした。

 来瞳はトークのまとめに手間取った様子で、観客に「みんな、助けてね!」と呼び掛けて、ひとまずハケていった。

予告なしで長い髪の2人がステージに加わる

 アンフレディアのライブを挟み、チェリガのメインステージに。手拍子に乗って再び現れた3人が後ろ向きでスタンバイ。と、さらに2人のロングヘアーの女子も続いて、右端と左端に同じく後ろ向きで立った。

 「神さま、お願い。」の頭サビをしっとり歌いながら能守、真汐、来瞳と振り向いていき、「最後のこのお願いを叶えてください」とアップテンポになるところで、両端の2人も振り向いた。整ったきれいな顔立ちと、愛らしいかわいい系。ドッキリのような新メンバー登場? 観客は目を凝らしていた。

 5人揃って軽やかなステップを見せてターン。来瞳らがリズミカルに歌う後ろで、2人は笑顔を見せて踊る。初々しさは漂わせつつ、そのダンスは安定感があり、グループとして一体感のあるパフォーマンスとなっていた。

 立て続けに高速のメタルチューン「絶望のナルシス」へ。激しく跳ねるダンスに来瞳の迫力あるボーカルが目を引く中で、2人もフォーメーションでセンターに来たり、自分のパートで叫んだり。ヘドバンも思い切り繰り出し、力感のあるところを見せた。

初めからバキバキに踊れて対応力も持あって

 MCの自己紹介の中で「新メンバーの佳倉光里(かぐら・みさと)です」「華本萌花(はなもと・もか)です」と名乗った2人。来瞳が「3人時代もいろいろありましたが(笑)、今日から5人体制ということでよろしくお願いします」と話す。2人が卒業した翌日に、早くも新たなメンバーを加えてリスタートすることを、サラリと宣言した。

 2人は初めてステージに立った気持ちを、「マイクで喋るのも人生で初めてですけど、皆さんの温かさが心強くて」(佳倉)、「楽屋ではずっと緊張してましたけど、今すごく楽しいです」(華本)と、にこやかに語る。先輩になった能守は「練習熱心で素直な子たちなんです」と称賛した。

 来瞳によれば「初めて一緒に練習をやることになったのは7月中旬。もうそのときには、相当練習を積んでいたようでバキバキに踊れていて驚いた」とのこと。真汐も「レッスンで『ここを替わってくれない?』と言っても急に対応できる」と話していたが、それはステージでの初パフォーマンスからもうかがえた。

 ラストのドラマチックな「僕たちの為に、あの鐘は鳴る」も、5人並んで晴れやかに歌い上げる。ラスサビでのステージに円を描いて走りながら歌う見せ場も、5人だから映えるもの。そして、新メンバー2人は終始、先輩たちと遜色ないダンスを見せつつ、全力ぶりにフレッシュさも漂わせていた。これからのチェリガに新しい風を吹かせてくれることを予感させた。

チェリガを大きくできる存在に

 終演後、汗を光らせながら満ち足りた笑顔を見せていた2人に、少しだけ話を聞いた。

佳倉は「CHERRY GIRLS PROJECTが好きで、3月~4月に開催していたメンバー6人目の最終追加メンバーオーディションを受けた」という。「合格してステージに立てたことは夢みたいですけど、夢だけで終わらせずに地に足を付けて、チェリガを大きくできる存在になりたいです」と芯の強さがうかがえた。ダンスは意外にも未経験から「動画と自主練でいっぱい覚えました」とか。

 華本は「普段はガツガツいくタイプではないんですけど、パフォーマンスではギャップがあると言っていただくことが多いです」と話していた。確かに、この夜のステージでも臆せず前へ出る姿勢が見られた。「チェリガの楽曲では声を張ったりデスボイスのパートもあるので、そこで私のギャップを見せていけたら」と頼もしい。

 ちなみに、それぞれの特技を聞くと「ルービックキューブは2分で6面揃えられます」(佳倉)、「美容系が好きなのでメイクやオシャレを極めたいです」(華本)とのことだった。お互い同期としては「オーディションからライバルというより、仲間として一緒に頑張ってきました」と声を揃えた。

 本当は7月終盤のタイミングで先に舞台挨拶も検討されたようだが、コロナ禍の中にあり段取りがうまく良くいなかった模様。結果的に3日にMISTUBACHIROCKFESへの出演も決まっており、既存メンバーの卒業公演から間を置かず、この日のお披露目となった。

そしてこの夏、CHERRY GIRLS PROJECTはライブ出演を数多く予定している。2人もこの夏経験値を高めて成長を加速させそうだ。