SixTONES横浜 アリーナ公演開催! ライブレポート

SixTONESライブツアー『on eST』(読み:オン エスト)の横浜公演が、6月3日、5日、6日、7日の4日間7公演に渡って開催された。6人がお客さんのいる横浜アリーナのステージに戻ってきたのは、デビュー直前に立った『TrackONE-IMPACT』ツアー以来、1年5カ月ぶり。

オープニングナンバー『Mad Love』は、予想外の演出で始まった。映像が映し出される紗幕の内側で、姿を見せないまま6人が歌い踊る。シルエットと歌声だけで、楽曲の世界観を表現するパフォーマンスで客席を沸かせた。

紗幕が落ちるとレーザーと炎が降り注ぎ、マネキンのようにポーズを決めた6人が登場。近未来感漂うスペイシーなセットで、クールなロボットダンスを見せる。メンバーたちがさらりとサングラスを外すと、『NAVIGATOR』冒頭のストリングスが響く。エッジィなメロディーと田中樹のラップが効いた楽曲に、森本慎太郎のアクロバットが彩りを加えた。

次々と表情のちがう楽曲を繰り出すオープニングに、観客のボルテージも上がるばかり。会場が釘付けになった色っぽいダンスナンバー『Telephone 1ST ver.』では、松村北斗の振り向きざまの表情に会場中が息をのむ。さらに、ここでメンバーが順に挨拶を。髙地優吾が「今日はみんなに笑顔になって帰ってもらいたい」、田中が「会いたかった? 俺らも会いたかった」と会場に呼び掛けると、声援の代わりにペンライトが大きく揺れた。

3組のユニット曲も、今ツアーの見どころ。高地と森本の『My Hometown』はサーフ系サウンドと、真っすぐで優しい彼らの声がマッチ。ふたりが会場を散歩するように歩きまわり、ほっこりした時間を作り出した。

一転、文学的な香り漂う切ないバラード『ってあなた』を聞かせたのは、京本大我と松村のユニット。ステージの左右でそれぞれがチェアに座り、感情たっぷりに歌い上げる。ときに向かい合い、ときに背を向け、ふたりならではのハーモニーを響かせた。

そして、ジェシーと田中が披露したのは『EXTRA VIP』。アリーナに浮かび上がるアクリルボックスの中に登場したふたりは、ボーカルとラップでクールな掛け合いを聞かせる。行き交うレーザーの演出によって、まるでクラブのような空間に。

MCでは、5枚目のシングル『マスカラ』が、8月11日にリリースされることを発表。合わせてKing Gnuの常田大希が作詞・作曲を手掛けることが告げられると、会場のファンは驚きと喜びの表情を見せ、大きな大きな拍手でその思いを表現した。

このあと、常田からビデオメッセージが流れるというメンバーも知らなかったサプライズが! 6人はモニターに見入ってメッセージに耳をかたむけたのち、驚きのあまり、しばらく放心状態に。「ビックリした」、「(ファンだけでなく)俺らも落ち着かないと!」と言いながら、全員で深呼吸。

メンバー、ファンともに興奮が冷め止らぬまま、2月にリリースされた『僕が僕じゃないみたいだ』でライブ後半がスタート。イスとグラスを使ったパフォーマンスで楽しませる『Coffee & Cream』や『Lemonade』、『Strawberry Breakfast』と、ドリンクやフードにかけた楽曲を3曲連続で披露する遊びゴコロも。

そして、『NEW ERA』から怒涛のラストスパートが始まった。和のサウンドにロックの疾走感など、さまざまな音がミックスされた楽曲で、6人にしか作り出せない独自の世界観を表現。さらに、デビュー曲『Imitation Rain』では頭上から激しく“炎の雨”が降り注ぐ演出の中、しっとり熱く歌い上げるメンバーたち。ジェシーの柔らかく力強いボーカルと、京本の艶っぽい高音が楽曲を盛り上げた。

『ST』では、情熱的な歌を存分に聞かせる。空間に橋がかかるように、天井から降りてきた稼働式の花道をメンバーが行き交う。やがて花道が上下に動き、派手な特効とともに、熱量の高いパフォーマンスを届ける6人。最後は、壮大なバラード『Lifetime』を力の限り、真っすぐ会場に届けた。

2021年1月、横浜からスタートする予定だった今回のツアー。コロナウィルスの影響で延期となったライブがリスタートしたのは、奇しくもツアーラストを予定していた北海道の公演だった。そして、幕明けの地であった横浜での待ちに待った公演。4枚のシングル含む全25曲を披露したライブは、声を出さずとも会場から伝わってくる熱い思いに、6人が全力で応えるエモーショナルな空間になった。